編集の仕事をされているHさんに教えていただいた、「少年民藝館」という素敵な本を読んでいます。

最近、日本各地の地場産業・伝統工芸の「リ・プロデュース」のお仕事に携わることがあり興味のある分野なのですが、これは日本各地のそして世界の「民衆的工芸品」が、まるで博物館のように紹介されている珍しい本です。

これは、とてもすばらしい本ですね。

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そしてこの本のまえがきがとてもよい文章で、心に残りました。

 

 
ちょっと抜粋したいと思います。
 
 

「人間は誰でも毎日親しくしている友達の影響を受けて、知らず知らずのうちに良くも悪くも変わるものです。~~中略~~毎日いっしょにいるもの言わぬ友だちも、人に強く影響を与えますから、私どもは用心しなければなりません。
 もの言わぬ友だちというのは、毎日私たちといっしょにいる道具類のことです。人間は誰でもみな丸裸で生まれて来ますけれども、必ず多くの道具を使い、それにたより守られて、長い一生を暮らしています。
~~中略~~
この『少年民藝館』は見せかけの駄目なもの、着飾った怠けもの、高くて威張っているような道具を捨て、健康で無駄がなく威張らない美しさを備えてよく働く、良い友だちを紹介したいと思って、世界中の工藝品を選んで並べました。
~~中略~~
『ミンゲイ』という日本語がそのまま広まって世界中どこでも通用するようになったのは、民藝品の美しい形や色とその心がけが、私たちの毎日の暮しを助け励ましてくれることが、多くの人々に良く分かってきたからなのです。」
 
 
 
  
 
最近、毎日の生活で使う道具類こそ、良い物を大切に使いたいと感じています。
 
 
人生のうちの幸せを構成しているものって、何気ない日常のひと時なんじゃないかなと思います。

それを彩る素敵な「もの言わぬ友だち」は、時代と共に出会うことが少なくなってきてしまいました。
 
 
これからは少しずつ、もう一度僕らの生活に戻ってきてもらえるようにしてみたいと考えています。
 
  
  


 

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