先日東京コロニーさんの農業関連事業の打ち合わせに参加させていただきました。

基本的に、ハーブや野菜の種を蒔いて、有機栽培で育てて、製品化して、販売するというプロジェクトですが、実際どう手を動かしたらよいのかよくわからない状況でした。

メンバーは、施設長、ケースワーカー、新規事業担当、営業担当の皆様という顔ぶれです。

事業概要はちょっと堅いですがこんな感じになりました。

①NPO法人「セミナーレ・エ・ヴィーヴェレ(種蒔き生きるの意味)」の有機ハーブ・野菜の種子を無償供与、栽培指導員の無料派遣を受け、全国の福祉作業所・授産施設等でそれぞれ栽培、観賞用および飲食用商品に加工し販売を行う。

②食材に対する安全性、インテリア・ライフスタイルに対する洗練性を重視する20代~40代女性をターゲットに、手間ひまのかかる有機栽培による安全性の高い、デザイン洗練度の高い飲食用・観賞用・プレゼント用ハーブおよび野菜を各施設の労働力を活用し生産、各事業パートナーを介して提供していく。

③農業と福祉とビジネスを融合し、身体・知的・精神にハンディを持つ方の雇用創出を目的とするプロジェクトである。

④都心部に集約する職場ではなく、障がい者でも通いやすいそれぞれの地元での仕事・職場・雇用創出を目指す。

⑤重労働ではなく、また複雑な作業ではない、手間のかかる作業を、比較的安い人件費で行える、授産施設・福祉作業所が競争力を持ちうる事業とする。

⑥栽培する場所は、施設の敷地内および屋上等の遊休ペースを利用する。

⑦商品は、手間のかかる特殊な有機栽培方法やデザイン面による高付加価値化により、市場にある商品の中で差別的優位性をもつものを開発する。商品開発には第一線のデザイナーや企画者にも協力してもらう。

⑧販売チャネルは、都心部の人気店を販売パートナーとすることでブランドの認知やイメージを高め、生産拡大と合わせて強力な販売力を持つパートナーと連携して販売量を拡大する。

⑨プロモーションは、雑誌・新聞等の各種メディアにプロジェクト開始から取材・パブリシティ掲載をしてもらい認知向上を図る。またプロジェクトメンバーによる日々の作業をブログで一般公開することで愛顧者を拡大する。地域への情報公開も進め、小・中学校や希望者への畑・加工工房見学等も実施し、認知を高めていく。

⑨販売金額の約2%はイタリアのNPO法人「セミナーレエヴィーヴェレ」に寄付する形とし、以降の種子・肥料の提供、栽培指導員の活動費、資材・農具提供の原資として循環させる。

⑩第一ステップとして、東京コロニープロジェクトチームでのテストケースを確立して後、全国への展開を行い、小さく確実にスピードある展開を目指す。

それぞれの得意なところをやる「身の丈分担」で、みんなでやってければとうまくいくだろうなと思ってます。

わかったことは、

鉢植えのハーブですが個人使用の苗で200~400円に対し、プレゼント用インテリア用では3,000~10,000円までの高価格のものが市場にある。

ギフト商品の市場規模は、結婚祝い品(6,700億円)、バースデー(6,000億円)、母の日(3,950億円)、クリスマス(3,300億円)という感じで一定の市場規模がある。また大きい順から攻めていくことが効率がよさそう。

食用鉢植えについても有機栽培のものはまだ少ない、またバイオダイナミック農法等特殊なものは存在しせず差別的優位性になりうる。

生産コストはほとんど人件費で、設備投資などはハウスやプランター以外あまりない。また、個別製品の資材コストも高くない。農具(ショベル・スコップ2,000円~)、種子(無料)、肥料(無料)、プランター(32L1,200円)、土(ハーブ用土14L1,200円)、ハウス(13,000円/坪~40,000円/坪)等。

ハーブによってベストシーズンまでの栽培期間が異なり、生産スケジュール調整が必要。
大まかに、50日:ルッコラ、70日:バジル、90日:イタリアンパセリ、150日:ミント、210日:フェンネル・トマト、240日:カモミール、300日:オレガノ、360日:ラベンダー。

提携してくれるだろう洗練度の高い都心のセレクトショップやインテリアショップ、カフェ、レストラン、販売力のあるチェーン、通販、料理教室など結構ある。

また、企画ごとにお願いするアーティストなどとの数量限定コラボレーション商品なども面白そう。

などなど・・

重要なのは生産面ですが、これをみんなでうまく立ち上げていければすばらしいと思います。

とにかくの目標は来年5月14日の母の日に、限定数のハーブ鉢植えギフトの販売を実現させること。

さっそく、東京中野のコロニー印刷所の屋上での種蒔きが11月に行われることになりました。

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