この週末の東北ローカル線にてのお話。
すいている車内のボックス型の対面席にて、仕事の事業プランなどをスケッチブックに書きながら考えたりしていたときに、斜め前に腰掛けてられた初老の女性に声をかけていただきました。
「受験ですか?」(東北弁で)
「ハイ?・・・」
最初はご質問が良く分からず、出題を練っている先生と思われたのかと思いましたが、
「学生さんも大変ですね」
とうことで、分かりました。
大学受験生と間違われました!
この2月にイガグリ頭で、白シャツにグレーのVネックセーター、紺のパンツに黒ブーツ、Pコートということで、たしかに浪人生活の長い苦学生に見えるかも。
「この時期に、ノートにものを一生懸命書いていたので、××国立大の受験と思いましたよ」
との事でした。
いやいや20歳近くも若く見られたのは嬉しいことですね~
その後、「もう大人になって、子供も幼稚園に行くようになったんですよ~」などとということをご説明して、色々世間話をさせていただきました。
沿線に住むUさんは、3人のお子さんがいて長女の孫のお世話に街のおうちに10日間泊りがけでお世話に行っていたとのこと。
次女は東京のほうに嫁いで、長男が兼業で勤めながら農業でお米やアスパラガスを生産されていること。
この辺がお米やアスパラガスで有名なんて知らなかった。
とても素敵なひと時となりました。
おばあちゃん、ありがとうございます!
考えてみると、いる時間も長いですが、通勤や通学、出張などの電車の中って自分にとっては非常に価値の高い時間と空間です。
働きながら資格試験の勉強していた20代後半の営業職時代は集中できるまとまった時間が、電車での移動中のこま切れ時間しかなかなか取れなくて、だんだんその時間が自分の思考作業に適した時間になってきました。
逆に机の上などでは良いアイデアが降りてこない体質に。
新聞を読むのも、本を読むのも、音楽を聴くのも電車内。現場観察やインタビュー以外の本等からのインプットは電車内が多いです。
(その勉強時代には8科目その他の膨大な教科書・参考書・ビジネス書・過去問の内容をひとまとめにしたチャート図を超縮小コピーして、ギチギチの小田急線で口でめくって「都会的リーマン・サバイバル学習方法」を実践していました。
見かけはやばいですが、これいいですよ。
しかもウォークマンで音楽を聞くと記憶力とロジカルシンキング力が落ちるという独自の考えのもと何年もロック断ちしてました。本当なんでしょうか!?
RCサクセションの「三番目に大事なもの」的時代でした。)
また、色々なアイデアを考えるのも、文章を考えるのも、なにか思いつくアウトプットも基本的なことは電車内。
(最近でも提案書の元の案はほとんど電車で作ります。そのアイデアを持って帰って家で細かく作るという感じです。瞳孔開き気味でたまに思いついたことをコソコソとメモしたりする不思議な乗客です。)
そして良いアイデアの生まれるところは電車内!といっても過言ではありません。
そうなんです。
自分にとって何かが生まれる場所、それは電車の中なのです。
そんなわけで、生み出す作業のために地方出張や打ち合わせ時の電車移動を出来るだけ入れるようにしています。
しかも、今回は都会の暮らしや電車ではなかなかない、素敵なお話ができる機会が生まれました。
電車っていいですね。
しかし、人生死ぬまで勉強です。
最後の最後まで、新しい目的地への旅の揺られる電車の中で、勉強している苦学生のような存在でありたいと思いました。