新規事業を造ったり、何かビジネスをするときに究極の目標はカルチャーを造ることなのかなと思います。
いわゆる「そのもの」を取り巻くムーブメントやブームが起きて、それが文化となるといった感じ。
理念のような考え方が中核にあって、それを取り囲んでいく様々な要素。
遊び、趣味、楽しみ、生き方、仕事、生活、商品、サービスそのもののバラバラに存在しているものが、それらを取り巻くスタイルや様々なものの塊としてのファッションやカルチャーとなるという感じです。
例えば、ロックカルチャー、サーフカルチャー、ヒッピーカルチャー、モーターサイクルカルチャー、パンクカルチャー、シリコンバレーカルチャー、アメカジカルチャー、漫画カルチャー、アキハバラカルチャー、ロハスカルチャー・・・・
単品で存在するものを、社会のうねりに混ぜながら怒涛のムーブメントを巻き起こし、一連の社会現象、象徴としてしまう。
特にアメリカ人がうまいですよね。
10年ぐらい前に起こった、ITブーム時代のCRM、SCMといった塊としてのムーブメント、近年で言えばLOHASといった感じで、市場を形成する要素としての一塊を造ってしまうと関連商品の市場が大きくなる仕掛け作り。
カルチャーが出来上がる要素としては、「××族」の出現、マニア、評論家の出現、カルチャーを象徴する雑誌の出版、象徴する音楽、ファッション、集会、コミュニティの発生などです。
また、そのカルチャーを造ろうと思って取り組んでいると、単なる製品開発を行うよりも面白いということがあります。
例えば、ミニカーを開発していたとしても、
ミニカー総本山の台東区のイベントに、ミニカースタイルの「ミニカー族」が終結し、ミニカーサウンドのライブなどをミニカーゲームに盛り上がる夜は更けていく。ミニカーカルチャーは1964年ごろおもちゃメーカーである・・・・
それが豆腐でも良いし、自然化粧品でも良い。
世の中の状況にあわせてある流れをでっち上げることは、ビジネスの大きなうねりをプロデュースすることなんじゃないか。
NEWYORK DOLLSやSEX PISTOLSをプロデュースした世界最高のペテン師でいて仕掛け屋のマルコム・マクラーレンを思い出しながら考えていました。
恋人のヴィヴィアン・ウエストウッドとマルコムの写真